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日常とか何やらを適当に綴ってます
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ボクタイ本の下書き終了。後はペンと仕上げのみ。来週にはおわれそう。

ピクリサはメアリさんの闇の話を入れとかないと、あの話(原風景の話)の意味が通じないないな、と思ってネーム開始。
設定メモみたらスゲー中二病全開でしたが、物語には中二病って必要だと思うんでそのままやる予定。

以下、作成当時のメモ。

【過去】
6歳の時、街を襲ったとある襲撃事件によって肉親や故郷の総てを失うという過去を持つ。
彼女も喉を貫かれて殺されかけたが、さまざまな『偶然』が重なり生きながらえた。
その折に喉と腹部に消えない傷を、背中と腕の一部に消えない痣を負う。
しかしその暴動が残したモノは身体の傷だけでなく、もっと深刻なものを彼女に残す。

「ネガ・レアリテ」

『狂う』という人間に残された最後の自己逃避本能の臨界点すら突破してしまった心理的衝撃は、強制的に『正気』を固定し、深層心理の最下層(深度五層)の壁の向こうと呼ばれる『神域(ニューロンの異常発火による物理限界を突破した思考域)』への『意識介入』を可能としてしまった。(如何なる事があろうとも彼女は生涯狂えない)
これにより彼女はあの日の記憶をキーとして用いることでの神速計算による事象選択能力(これから起こり得る総ての可能性の中からもっとも有利な状況へ移行できる能力。彼女の場合は数秒乃至数分先の未来選択しかできない)を扱えるようになったが、その能力はわかりやすく概念でたとえると『本来は決して傷つかないはずの魂に無理矢理傷をつける事により、魂の最奥の原罪を呼び覚ます』行為である。
人が知恵を持つ事が罪悪である理由の根源である禁忌を生きながらにして得る代償は『忘れなければ生きてゆけない記憶の固定化(使えば使うほどに記憶が鮮明に焼き付けられる)』。



まあジョークにはディテールが必要だと偉い人もいっていたので。
正気固定で更に逃避としての涙すら失った少女にはどこにも逃げ場なんてないわけで、だったら戦うしかないじゃないか、笑うしかないじゃないかとまぁそんなお話。
無茶をしなけりゃ去っていかない心の痛みだってあるさ。



でもって、拍手でもう一度読みたいという意見を数件頂いたので、ブログですみませんがメガナビ小説再投下。
6年くらい前に書いた話なので、青臭いのはご容赦を。
しかしやけに読点多いな、当時の作風。

てか、BW小説全部下ろしたのはあまりに昔の作品過ぎて置いておくのが恥ずかしかったからで、リヴィエラ小説を下げたみたいな理由じゃないです。
リヴィエラはあの後付け公式設定のせいでレダを救えなくなったから、だから下ろしたわけで。
まあ昔の日記で語っているのでその辺は割愛。てか今でも腸が煮えくりかえる。





私信です。

まだまだ時間はありますし、本当にお忙しいようですのでご無理はなさらず。
あれらの話をまとめたいというのはこちらのわがままですので……。
本当に申し訳ありません……



さて、ここからメガナビ小説です。
興味ない人はスルー推奨。
て、これもキリリク小説かい。


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キリリク・メガナビ小説 avest




最近のメガトロンの気に入りは、ヒトのDNAの塩基を個々に培養する事だ。


 そもそも塩基は、どれも特有の固有波動をもち、その振動によって光を放つといわれている。実際、培養されたC塩基が納められた試験管は、それ特有の固有波動の振動によって、淡い緑の光……ルシファリレーヴェ(堕天使の息吹)を放っていた。


 ルシファリレーヴェといういかにも悪魔的な名前をつけたのは、ジェフ・ホーエンハイムという一人の学者だ。
 専門の遺伝子学においては大した成果をあげられなかったが、晩年、C・G・ユングの「アニマ・アムニス論」とマルティン・シェーンバーガー博士の論文、そしてコンピューターの原形の産みの親、ライプニッツ博士の伝記を解読コードに指定してかのヴィオニッチ写本を解読したと言い張り、世間から狂人認定を受けていた。20世紀の末まで生きていたが、ある冬の晩、飢えた飼い犬に喰われて死んだ。
 故に、彼の実に的を得たその名付けは世に広まる事はほとんどなかったが、それでもその『偉大』な研究はアングラ的物理学を嗜むものにとっては大きな指針となっている。


 ナビ子はそのDNA洋燈を眺めながら、隣で嬉しそうに骨格標本を組み立てているメガトロンに話しかけた。
「ねえ、メガちゃん。最近やけに『おサルさん』のDNAとか骨格標本とかを集めてるみたいだけど、何を企んでるの?」
「企むなんて、別にそんな類いのモンじゃないさ。こないだ書斎の整理をしていたら、分類学の本が出てきてね。それが結構面白かったから、手慰みにサルの事について調べているだけだよ」
 そう言うと、メガトロンは組み上げたばかりの頭蓋骨の標本をナビ子に見せる。
「どうだい、ナビ子ちゃん。なかなか『面白い』形状だろう?」
 その頭蓋骨は奇妙な形をしていた。
 頭蓋の部分は現生人類によく似ているのに、顎と歯は類人猿のものにそっくりなのだ。
 ナビ子はその骨格標本をためつすがめつして眺めていたが、やがて一つの結論に達したらしい。
「これ、人間の頭蓋にオランウータンの顎を継ぎ足したものでしょ? 何かでコレと同じもの見た事があったけど……、なんだっけ」
 しばらく思案していたが、すぐに、ぽん、と手を叩いて言った。
「わかった! ピルトダウン原人!」
「さすがナビ子ちゃん、御名答。これは人類史上で最も悪名名高い『まがいもの』、ピルトダウン原人のレプリカだよ。これのおかげで人類分類学は四十年遅れたって話だが、なんつーか、いくらバカ揃いと言ったって、何でこんなモノを素で信じていたのかね」
 メガトロンはそう言って、ふふん、と笑った。



 ピルトダウン原人とは、1912年、チャールズ・ドーソンという化石コレクターがイギリスのケント州ピルトダウンで発掘した頭骨がきっかけに『誕生』した原人の事だ。
 十九世紀半ばにチャールズ・ダーウィンが進化論を唱えて以来、古代のサル類と現生人類との間をつなぐ絶滅した祖先、つまり『ミッシング・リンク』を見つける大発掘作業が地球のあちこちで開始された。
 分類学の体系を築いたジョルジュ・キュビエ以来の伝統によれば、分類の決め手は『歯』にあるという。例をとれば、恐竜の学名においてよく見られる「~ドン」(プテラノドンだとかイグアノドンだとか、その類い)という言葉は、ラテン語で『歯』を意味する言葉だ。この事からも分かるとおり、種や属の確定は歯の形で行う場合が多いのだ。
 この事をふまえて考えれば、ミッシング・リンクに該当する動物がいたとすれば、それは『人類の歯と他の動物の頭蓋骨をあわせもつ生物』か『人類の頭蓋骨と獣の歯をあわせもつ生物』という事になる。おかげで人類の歯に近い動物の見つかる度に『ミッシング・リンクを発見した』と大騒ぎになった。例えば1922年にネブラスカで発掘された人類タイプの歯をもつ動物の化石は、すぐさまヘスペピテクスという大層な学名を付けられて人類の祖先に祭り上げられたが、後に絶滅した豚の祖先のモノという事が分かり、大恥を晒している。
 もちろん本物かもしれないという可能性を秘めた化石も発掘された。例えば1891年にオランダの考古学者ウジェーヌ・デュボワが発掘したジャワ原人しかり、1927年に北京で漢方薬の竜角の原料から見つかった北京原人しかり、である。しかし、ジャワ原人はヨーロッパ絶対主義というか、西洋博物学の偏見に凝り固まった当時の学会の攻撃を受け、ノイローゼになったデュボワの手によってどこかへ隠され、北京原人は第二次世界大戦中にいずこかへ持ち去られてしまっているのだ。


 これらの原人の化石がこうまで悲劇的な運命を辿ってしまったのには訳がある。前述のピルトダウン原人の誕生のせいだ。
 ピルトダウン原人は、頭蓋骨が現生人類に、顎が類人猿にそっくりという、理想的な『ヒトとサルの中間』という特徴を持っていた。イギリスで発掘されたものだから、類人猿が今でもたむろしているジャワ島よりも説得力もある。おかげでピルトダウン原人は『これこそが正統のミッシング・リンク』と認められ、ほぼ四十年にわたって人類考古学の頂点に君臨していた。そのせいで、ピルトダウン原人に似ていない『古人類の骨』には全て疑いの目が向けられ、一種の魔女狩りにも似た迫害を受けたのである。
 しかし、ピルトダウン原人の正体がついに明らかになる日がやってきた。
 とある人物がピルトダウン原人の正体は人骨にオランウータンの歯を継いだ紛いものである、と『告白』したのだ。その告白により動いた反『ピルトダウン原人』派の学者の要請により行われた科学的な検査でもそれが裏付けられ、四十年もの間人類学者達を欺き続けたこの事件は、結局何をもたらすわけでもなく、ただ致命的な学術研究の遅れを残したまま、唐突に終った。



「本当にオサルさんっておばかサンよね。自分達の理想に固執した揚げ句に偽物をつくっちゃって、その幻想で沢山の『可能性』を廃棄しちゃってたんだものね」
 メガトロンの手からピルトダウン原人の骨格標本を取り上げると、ナビ子はしみじみとした口調で言った。
「まあね。しかも結局のところ、ミッシング・リンクの正体は一万年に一度のDNAの変換によって偶然生まれた一人のEVEだったんだからな。全く愉快な茶番だよ」
 相変わらずの皮肉な笑みでそう言うと、メガトロンはDNA洋燈の光度をわずかに上げる。緑色の光がわずかに青みを帯びた。
 その光に骨格標本を透かす様にしてナビ子が呟く。
「偶然生まれたひとりのEVE、か。全ては偶然の産物なのに、どうしてお猿さん達は無駄なあがきをして、偽物なんか生み出しちゃったりするのかな」
「そうだねぇ、やっぱり有機体にとって『自分はどこからきて、どこに行くのか』ってのは見果てぬ夢の一つだからだろうねぇ」
 メガトロンの言葉に、ナビ子は微かに首を傾げる。

「見果てぬ夢?」

「ま、取りあえず『何処からきたのか』という命題はある程度答えが見えたからな。今度は行き先を探し始めるんだろうよ。『トランスフォーマー』という種の様にね」
 そう言うと、メガトロンは更に皮肉を唇の端に溜めて笑った。

「どういう事?」
「『トランスフォーマー』という『種』は、通常の進化を無視した『パワーアップ』という概念において、固体種として一足飛びに進化するような事を平気でするだろう? サル供も同様に、行き先を積極的にさがしすぎるきらいがあるな、と、まあそう言う事だよ」

「パワーアップって、いけない事なの?」

「いいか悪いかは別として、問題が多いやり方だよな。実際、俺様がメタルス体に進化した原因は宇宙から降り注いだクオンタムサージだ。あれのせいで、俺様の身体は遺伝子レベルで変化している。『トランスフォーマー』という種は、昔からこの手のイレギュラーでパワーアップ、もしくは進化しているからな、進化種としては歪みが大きすぎる」

 メガトロンの言葉に、ナビ子は更に理解しがたい風情で首をひねる。
「あたしは別にそんなに悪いことじゃないと思うけどな。生命の発生は常に偶然からでしょう? ここでまたイレギュラーが増えたって、生命の範疇じゃないの?」
「まあね。ただ、問題はそのイレギュラー部分だよ。上海の蝶の羽ばたきがカリフォルニアを襲うサイクロンに変化することだってありうるからな。このイレギュラーがどう転ぶかは、誰にもわからん。そんなものを意図的にやる神経が気色悪いだけさ」
「カオス理論ってやつね」
「ヒトの遺伝子操作が禁忌なのは、倫理よりもむしろ、そのカオス理論に基づいての事だ。ヒトゲノムを全て解析し、その機能をすべて理解したとして、それに基づいて遺伝子操作をして今の人類よりも優れた種を作る事は可能だろう。だが、それが一世代で終わるのならまだしも、それらは子孫を増やす。その子孫がたどる未来の予測は不可能だろう。数世代後に退化して原始人類に戻ってしまうかもしれないし、生殖能力が失われ、ヒトという種そのものが滅ぶ可能性もある。実際遺伝子操作された動物の九十九パーセントは生殖能力が著しく退化しているからな。まぁそれについては無理もない。より優れた種になれば、死亡率も低下するから自己保存能力によりそれらの本能的部分が退化するのは避けられないからね」
「その退化は食い止められないの? ヒトゲノム全てを理解しているんだったら、生殖や繁栄に関する遺伝子の解析も可能じゃない」
「いいや、それが上手くいかない辺りが有機知性の限界なんだよ。コンピューターでのシミュレートは不可能だ。チェスの駒の動きを理解する事は簡単だが、盤上で繰り広げられる『試合』の経過を正確に予想する事はイレギュラーの頻度が一定でない以上永遠に不可能なんだ。たかがゲームの駒の動きの予想も完全に出来ないのに、これから数千年にも及ぶ『世界』の未来を予測するなど不可能さ」
 そう言うと、メガトロンは意味あり気に、にやり、と笑った。


「だから『あの女』でさえも、一万年に一度しか遺伝子を作り替えない。それも、幾つものパターンをばらまき、多種多様な……いかなる可能性も内封出来るような数と遊びの範疇でのみ、な。一足飛びに進化を遂げた時に訪れる破局を敢えて避けるために、そう言う気の長い事をやるんだよ」


 メガトロンの口から飛び出したその言葉に反応し、ナビ子が口を尖らせて拗ねる。
「また『あの女』の話~? 以前もそんな事言って、結局その人が誰かも教えてくれないし、なんかヤなカンジ~」
「まあまあ。これはただ、行き先に固執する余りにそこが終着駅である事に気付かないバカの話なんだからいいじゃないか。『あの女』はただの例えに使っただけだしね」
 ぷぅ、と膨れるナビ子をなだめるようにメガトロンが言った。
「むー、なんか納得いかなーい! メガちゃんっていっつもそう。話が核心に近付くとすーぐ話題替えちゃって。なんかナビ子、つまんなーい」
 しかしナビ子は相変わらず拗ねたままで、手にしたピルトダウン原人の骨格標本を宙に放り投げる。数瞬後、物が壊れる派手な音がしたが、メガトロンは大袈裟に肩を竦めただけで、標本の破損については何も言わなかった。
 かわりにのんびりした口調でナビ子をなだめる。

「いやいや、別にナビ子ちゃんに隠し事をしている気はないって。ナビ子ちゃんあっての俺様だしね。それに……」
「それに?」
「いずれにせよ、『あの女』とは悶着を起こすことになる。その時にナビ子ちゃんが居てくれなけりゃ、俺様に勝ち目はないんだ。ナビ子ちゃんは俺様の勝利の女神様なんだからね」
「ホント、メガちゃん!」
 その言葉に、ナビ子は今までの不機嫌も何処へやら、ぱっと顔を輝かせてメガトロンに抱き付いた。メガトロンはナビ子を抱え、優しく微笑する。
「本当、本当。だから機嫌をなおしてくれないかい、女神様?」
「うん」

 にこにこと懐いていたナビ子だったが、ふと真顔になるとメガトロンの目の中を覗き込み、唐突にこう言った。

「あのね、メガちゃん。メガちゃんの事、あたしはよくわかってるの。メガちゃんはそういう人だから、いつか世の中の馬鹿さ加減に愛想を尽かして、誰にも何にも言わずにふい、と皆の前から消えさって二度と戻らない人だって。でもね、メガちゃん。あたしは絶対にメガちゃんの側を離れないから。ずっと一緒にいるから」


 あくまで無邪気な言葉に、メガトロンが意外そうにすぅっと目を細める。
「だからその時になったら教えてね。それまでナビ子、いっぱい勉強してメガちゃんのサポート出来る様にするから」

「……そうだねぇ。まあ取りあえずは今のところ、馬鹿は馬鹿なりに十分楽しませてくれるから、そんなことはないと思うがね。まぁいつか、そんな日が来たら、ナビ子ちゃんだけは一緒に連れて行ってあげるよ。そのかわりナビ子ちゃんが退屈じゃないかが心配だねぇ」

 相変わらずの読めない表情でのメガトロンの言葉に、ナビ子もまたにこにこと微笑したまま黙って頷く。
 メガトロンも相変わらずの読めない表情で唇の端をつり上げる。

 珍しく穏やかなその赤い目は、緑色の塩基を反射させ、ひどく不可思議な色をしていた。

 
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